作品:レッド・スパロー <上・下> ハヤカワ文庫 2013

 作者:ジェイソン・マシューズ

 内容:「BOOK」データベースより
  たぐい稀な美女ドミニカはバレリーナを志すが、足を骨折して夢を絶
 たれた。 父が急死すると、彼女はSVR(ロシア対外情報庁)の高官
 である伯父ワーニャによって、その美貌を利用した企みに加担させら
 れる。その後ドミニカはSVRに入り、標的を誘惑するハニートラップ要
 員となった。やがて彼女は、命を受けCIA局員のネイトに接近する―
 ロシア国内に潜み、彼に機密情報を流し続けるCIAのスパイを探り出
 すために!
 
  ドミニカはネイトを誘惑する。が、CIA側は彼女がSVRの諜報員で
 あることを突き止め、ネイトは彼女を寝返らせるよう指示される。だが
 二人の関係は思わぬ方向へ。 やがてワーニャはCIAに内通するス
 パイを暴く策略を講じるが、CIAも米国内に潜伏するロシアのスパイ
 をあぶり出す作戦を展開する。 そして、ドミニカとネイトには苛酷な
 試練が襲いかかってきた。 元CIA局員の著者が予断を許さぬ展開
 で描く大型スパイ小説。
 
 メモ:
  ハニートラップ(色仕掛け)によるスパイのお色気物語と思って、以
 前手に取ったものの、購入しなかった作品。
  読むものがなく、古本屋に行ったらまだあったので買ってみたもの。
  でもって、読んでいたら、やけにスパイのスカウトからケース・オフィ
 サーのことまでが詳しく書かれていて、何だこりゃと思ったら、この作
 者が元CIA局員で、しかも旧作戦本部(現国家秘密本部)に在籍し、
 33年もの間海外で国家安全保障に関する秘密裏の情報収集活動
 に携わっていた、という経歴だったというから、納得。
  色恋の部分も多いけど、それが鼻につかないのは、冷戦下から続
 く、米露のスパイ活動がとてもリアルっぽく描かれているからかもしれ
 ない。
  最近読んだ新しいスパイ小説としては、なかなかいい作品ではない
 かと。
  特に、各章の最後の部分に、その章で出て来た料理のレシピが毎
 回のように記載されているのが、個人的には面白いと思った。
  物語で食事のシーンが出てくるのは、結構多いけど、この物語の場
 面設定は、気軽に立ち寄れるような国のものでないので、食生活から
 その国のことなども垣間見られて、とても興味深かった。


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