作品:セビーリャの冷たい目 上・下 ハヤカワ文庫 2005
 作者:ロバート・ウィルスン
 内容:「BOOK」データベースより
 陽光きらめくセビーリャで老実業家が殺された。 被害者は椅子に縛りつけられて、生きたまま目蓋を切り取られ、目前に置かれたテレビで無理やりなにかを見せられていたらしい。 かたわらには「視覚の授業第一回目」と書かれたカードがあった。 そしてこの残忍な現場を目にしたときから、冷徹な殺人課警部長ファルコンに異変が生じ始める。 そこへ犯人の第二の授業が…CWA賞ゴールドダガー賞受賞者が放つサスペンス巨篇。

 セビーリャを震撼させた残虐な連続殺人事件の捜査は、有力容疑者のひとりが死んで八方塞がりだった。 ファルコン警部長は、被害者のアルバムに天才画家だった亡父の姿を見つけ、手がかりを求めて父の日記をひもとく。 だがそこに書かれていたのは、激動の時代を駆け抜けた父親の恐るべき罪の告白だった。 ファルコンが「視覚の授業」を理解したとき、彼自身にも犯人の魔手が迫る!過去と現在が交錯する壮大なサスペンス。

メモ:
 スペイン・セビーリャのファルコン警部長という人物が主人公の作品。
 警部長という役職は耳慣れないが。
 目蓋を切り取って何かを見せてから殺すという、猟奇的な殺人事件が発生して、その事件の背景がスペイン内戦の頃まで遡るため、前に読んだ作品同様に、時代が前後するのはこの作者の作風と言うことか?
 最後はどんでん返しなのを狙っているものの、予定調和な印象で終わる。