作品:プレイボーイ・スパイ3 創元推理文庫 1974
作者:ハドリー・チェイス
内容:「BOOK」データベースより
パリのCIA支局は、プラハに派遣している手先がロシア側の防諜係りに嗅ぎつけられたとの警告を受けとった。 すぐにも暗々裡に後任を送らなくければならないのだが、そのためにはロシア側に後釜をカムフラージュする囮(おとり)が必要だった。 そこで目をつけられたのが、以前CIAに籍を置いていたが今は一匹狼のマーク・ガーランドである。 金と女には目のない彼はそうとも知らず、プラハへ三万ドルをとりに行く仕事を引き受けることになった......。 ハードボイルド巨匠ハドリー・チェイスの放つスパイ・シリーズ第3弾
メモ:
2作目と3作目の翻訳時期がけこ離れている。 原作は1年おきに出ているのに。
また、「内容」の中の記述が、「ソ連」⇒「ロシア」となっていたり、「カムフラージュ」であったり、「おとり」のルビが振ってあったりと、ソ連の崩壊はだいぶ先なのにな~などとか、なんだか面白い。
自分自身のことしか考えない自己中心的な人物として描かれているものの、CIA支局長のドーレイのために今回はプラハからの脱出を試みるという、ところが描かれていて、3作だけでなくもっとシリーズを続けてほしいと思っていたけれど、それはしないのが作者の良さなんだろうね。
作品名は “ have this one on me ” なのに、なぜ「プレイボーイ・スパイ」という日本語タイトルにしたのかは理解に苦しむのは前回に続く。
1974年初版、手元にあるのが1976年の再版。 前の2作の方が1年先の197年版というのが不思議だ。