オッさんの備忘録 (ぐだぐだな日々)

一日一麺・アル中ハイマのおッさんの備忘録 読んだ小説や食べたものなどをメモします

J・トレンヘイル

香港大脱出 上・下 ジョン・トレンヘイル

作品:香港大脱出 上・下 扶桑社ミステリー)文庫 1992
作者:ジョン・トレンヘイル (UK)
内容(「BOOK」データベースより)
 1997年の中国返還を目前にした香港。 中国中央情報局はその財力を狙い、軍事力で香港を掌握しようとする。 だが、開発中の最新ミサイルの実験のために、56人の命を犠牲にするという事件が発覚し、国内の反乱が起ころうとしていた。 それに対し、香港でもビジネス界のトップが結束し、財産ごと脱出する計画を密かに練っていた。 そんな時、香港最大の企業デュキャナン・ヤング社の社長サイモンの妻ジニーが死ぬ。 ジニーは自分の遺骨を故郷に納めるよう娘のダイアナに託してあり、彼女は情勢不安な中国へ向かうが…。

 香港ビジネス界のトップで作られた“二十人クラブ”では、脱出に向けての準備が着々と進められていたが、デュキャナン・ヤング社は倒産の危機を迎えていた。 その頃、サイモンのもとには、元“麻雀軍団”のスパイだった丘銭衛という男が仕えていた。 一方、中国中央情報局は、財界人たちの脱出計画を阻止するため、ダイアナから情報を得ようとする。 ダイアナの身に危険がせまった。 『マージャン・スパイ』『レッドチャイナの陰謀』に続く、トレンヘイルの“東南アジア3部作”完結篇。
  
メモ:
 3部作の最後の作品。
 サイモン・ヤングの妻ジニーが危篤、との報せを娘ダイアナが受けるところから物語は始まる。

 1997年の香港の返還の時どんなんだったかあまり記憶にない。
 それより最近の民主化運動や、中国が台湾に侵攻するのでは、という方が当然ながら記憶に新しい。

 3部作を読んで思ったのは、共産圏というか、全体主義の国家はやはりとんでもねーなと。

レッド・チャイナの陰謀 上・下 ジョン・トレンヘイル

作品:レッド・チャイナの陰謀 上・下 扶桑社ミステリー)文庫 1992
作者:ジョン・トレンヘイル (UK)
内容(「BOOK」データベースより)
 世界初の言語・翻訳コンピューター“アポジー”は、無人の戦闘機や戦車などの実現も可能になるという画期的作品。 それが完成すれば、大国の兵器産業地図を大きく塗り替えることは間違いない。 香港のエレクトロニクス・メーカーDY社の台北支社では、社長令息のマットを中心にプロジェクトを組み、アポジーの開発を急いでいた。 だがそんな矢先、開発技師のレニーが何者かに誘拐される。 夢のコンピューターをめぐって中国、台湾、そして先住台湾人の独立運動組織“われらの美麗島”による熾烈な争奪戦が始まった。

 ”われらの美麗島”によって、マットが誘拐された。 彼はそこで、自分の愛した女が実はスパイであることを知り、さらにアポジーに関する情報をしゃべるよう、”麗景門”と呼ばれる古くから伝わる恐ろしい部屋へと連れられ、拷問にかけられる。 父でありDY社の社長でもあるサイモンは、マット救出を計るが失敗に終わってしまう。 その頃中国では、台湾合併にむけての準備が着々と進められていたのだった。 「マージャン・スパイ」に続いてトレンヘイルがおくる”東南アジア3部作”の第2弾。

メモ:
 この中国関連の3部作は単発ものかと思ってたら、主たる登場人物は前作とほぼ同じで、舞台が香港から台湾に移ったことにより、新たな人物も加わっている。

 物語は、前作のデュキャナン・ヤング・エレトロにクス社(DY社)の社長の息子が部長として台湾の支社に派遣され、軍事転用が主目的の言語変換?同時通訳?ソフト開発にあたる中、それを巡って中国情報部、KGB、台湾情報部などが暗躍するもの。

 この中国関連の3部作は1986年から始まって、本作は1988年の作品なので、当時はAIとかもまだまだ先の話だったことを考えると、この作者は進んでいたのか?

マージャン・スパイ 上・下 ジョン・トレンヘイル

作品:マージャン・スパイ 上・下 扶桑社ミステリー文庫 1988
作者:ジジョン・トレンヘイル
内容:「BOOK」データベースより
 1997年の租借権切れを12年後に控えた、香港。 その香港に返還後の活動拠点を築こうとするKGBが動き始めた。 標的はアジアでNo.22の銀行、パシフィック・アンド・カンパニーズ・バンキグコーポレーション。 その乗っ取り計画が開始されたのだ。 KGBは香港の中国人実業家ロバート・趙を巻き込み、銀行の相続人でもある若き英国人実業家サイモン・ヤングに海水処理工場の建設資金1億5千万ポンドの融資をもちかけた。 担保は銀行の経営権を掌握できる発起人株。 サイモンはソビエトの策略と知りつつも、融資契約書をとりかわした。 が、彼らの動きをじっと見まもる一団があった。 その名は中国中央情報局第7部、通称、麻雀軍団。 鬼才トレンヘイルが放つ(東南アジア三部作)の第1弾。

 ソビエトコミューナル銀行の融資によって、サイモン・ヤングの海水処理工場は完成した。 しかし、何者かによって爆破され、甚大な被害をうけた。 さらに債務不履行によって、サイモン・ヤングはコミューナル銀行より、発起人株の引き渡し請求をうけた。 争いは法廷に持ち込まれた。文書偽造、共同謀議で、サイモンはコミューナル銀行を告訴した。 パシフィック・アンド・カントニーズ・バンキングコーポレーション会長であり、父であるトマス・ヤングと訣別したサイモン・ヤングの孤独な闘いが始まった。 同時にその背後では、執要に発起人株を追い続けるKGBとそれを阻止し香港におけるソビエトの足がかりを完全に粉砕しようとする中国中央情報局第7部、通称、麻雀軍団との熾烈な闘いも始まっていた。

メモ:
 タイトルはなんだか茶化してる?なタイトル。
 物語の中では、中国の中央情報局の麻雀軍団という設定で、部隊員にそれぞれコード・ネームに「中」や「發」などとつけている。

 物語の舞台は返還まで10年と近づく「香港」。
 作者はイギリス人なので、ある程度中国と香港の関係性や、メンタリティなどに詳しく、このような作品を描いているのかも。
 この作者の中国シリーズ三部作のひとつ。
 ただ、続けて読む気にならないので、適宜他の作品を挟みつつ読むことにしましょ。

死者の指 ジョン・トレンヘイル

作品:死者の指 二見文庫 1996
作者:ジョン・トレンヘイル
内容:「BOOK」データベースより
 カリフォルニアで残虐な連続殺人が発生した。 被害者はみな女性で、一様に親指を切断されていた。 女性心理学者セルマは、FBI心理分析官ダニエルとともに捜査に協力する。 が、折しも彼女が治療中の少年とその一課に、事件との接点があろうとは知るよしもなかった。 果たして殺人鬼の正体は。 そして惨劇の陰に潜む恐るべき秘密とは。 斬新な構想で描く戦慄のサイコ・スリラー。

メモ:
 内容の最後に「斬新な構想で描く戦慄のサイコ・スリラー」とあるが、プロローグから人物像も変テコ、内容はハチャメチャで、戦慄を覚えることはなく、できの悪いコメディーを見ているよう。
 物語の結末に行くにしたがって、その度合いが増していくのだから、最後は斜め読み。
 最後まで読み切った自分を褒めたい。

欲望の虎 ジョン・トレンヘイル

作品:欲望の虎 福武文庫 1996
作者:ジョン・トレンヘイル
内容:「BOOK」データベースより
 米の対イラク武器輸出と18年前の殺人事件の接点は。 シンガポールを舞台に男女の愛憎がからみあ無類の面白さと迫力。 著者畢生の国際謀略小説。 湾岸戦争前夜のロンドン、アリスンは17年目に仮釈放された夫を出迎えた。 夫は無実だった。 ヴェトナム戦争の枯れ葉剤をめぐる英米政府の密約が彼を殺人者にしたてたのだ。 夫は真相を求めて、陰謀の地シンガポールに飛んだ。 MI5とCIAはすぐさま反応した。 そしてアリスンも - 欲望と苦悩を抱えて。

メモ:
 内容の「著者畢生の」の「畢生」の漢字が読めず、google さんに聞いたら「ひっせい = 終生、一生」という意味だそう。
 無実なのに身内や諜報機関等によってスケープゴートにされ殺人罪で収監されていた主人公。
 真相を暴こうと目論む主人公がシンガポールに行くと、それを阻止しようとする真犯人と、情報を隠蔽しようとする英米政府などが絡んでくる。
 しかし、事件当時から現在にかけての愛憎のもつれが描かれ、作風なのかもしれないが、なんとももったいない気がするのはオイラだけ?
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