オッさんの備忘録 (ぐだぐだな日々)

一日一麺・アル中ハイマのおッさんの備忘録 読んだ小説や食べたものなどをメモします

C・ライク

クリストファー・ライク

 推理小説は山ほどあれど、海外の作品で、好みの作品も限られているため、新しい作品に出会える機会が減っている現状。
 暇つぶしに読む本がなくなってきたので、在庫のなかから読み直す本を探して手に取ったクリストファー・ライクの4作。
 作者は、東京生まれ、現在テキサス在住。
 スイスで銀行勤めをした後に作家になったという経歴の持ち主であるため「国際金融情報小説の傑作!」と評されているらしい。

 クリストファー・ライク(US) 翻訳作品(長編)
  ・匿名口座 Numbered Account 1998年 講談社文庫 2000年
  ・謀略上場 The First Billion 2002年 ランダムハウス講談社文庫 2006年
  ・テロリストの口座 The Devil's Banker 2003年 ランダムハウス講談社文庫 2007年
  ・欺瞞の法則 Rules of Deception 2008年 講談社文庫 2011年

 この他に4作ほど未翻訳の作品がある。
 金融関係の作品で気分が変わって、これはこれでいいのかも。

匿名口座 上・下 クリストファー・ライク

作品:匿名口座 上・下 講談社文庫 1999
作者:クリストファー・ライク(US)
内容:「BOOK」データベースより
 毎週月曜と木曜、午後3時にスイスの巨大銀行USBの電話が鳴る。 声の主は麻薬密輸王、目的はマネーローンダリング。 USBに勤務していた父の死の謎を追う行員ニックは、その男の匿名口座を父が管理していたことを知る。 ── プライベート・バンキングとスイス銀行界の暗部を抉る国際金融情報小説の傑作!

 核兵器。 コピンスカヤ4型二キロトン衝撃爆弾。 メヴレヴィの口の中が、からからに渇く。 戦術核兵器。 TNT火薬二千トン分の威力がありながら、あとに放射能をほとんど残さない。 この兵器だけが、買えなかった。 八億スイスフランかかるのだ。 その金は、三日後に手にはいる。 生き残りを賭けて闘う男たちの群像。 勝つのは銀行か、犯罪者か、官憲か。

メモ:
 作者は、東京生まれ、ロス育ち、スイスでプライベート・バンキング部門に勤務という経歴なので、金融関連のサスペンスとなてる。
 現在はテキサス州在住とのことなので、国別記号は(US)とした。

 この作者の作品は既に3作読んでいるものの、なぜかこの作品は上巻しか家になく、しばらく放置したままになっていた。
 さすがに読む物がなくなったので下巻を発注した。

 3年前に読んだきりなので、最初は銀行用語やなにやらがアタマに入ってこなくて、途中投げだしそうになったが、下巻になってから、テンポが上ってきたので、最後まで読むことができた。

 資金洗浄の手法は様々あると思われるが、システムを熟知している作者ならお手のものなんでしょうか。

 モルガン・スタンレーへ就職するも、スイスの巨大銀行USBに勤務していた父親が自宅玄関で射殺された真相を突き止めようと、スイスに渡り、USBへ就職するところから物語は始まる。

 大金が絡むと、やはりきな臭い話になるのはどこも同じだなと。

テロリストの口座 上・下 クリストファー・ライク

作品:テロリストの口座 上・下 ランダムハウス講談社文庫 2007
作者:クリストファー・ライク
内容:「BOOK」データベースより
 中央アジアからの闇送金を受け取ったはずのアラブ系テロリストが逮捕寸前に自宅で自爆死し、捜査官4人が殉職した。 瓦礫の中から発見された切れ切れの殉教ビデオは、アメリカ襲撃を予告していた。 米仏の合同捜査チームは死亡したテロリストの銀行口座の入出金記録を手がかりに、謎のイスラムテロ組織「ヒジュラ」にたどりつく。 金の出し手は誰なのか? 金融サスペンスのベストセラー『匿名口座』の著者による会心の最新作。

 パリの爆死事件で九死に一生を得た米国財省の若き捜査官と、英国MI6の美貌の女スパイがイスラムテロ組織「ヒジュラ」に追いすがる。 「ヒジュラ」の首領はパリを拠点にするイスラム原理主義の投資家だった。 株式売買とマネーロンダリングで巨万の富を手にした首領は捜査官に刺客を放ち、襲撃計画を着々と進めつつあった。 テロリストが一生を賭けた国際謀略の真相は? 対テロ戦争の裏側を迫真の筆致で描き出す問題作。

メモ:
 この作者の作品は3作目となる。
 金融サスペンスが得意な作者。 今回は、テロ組織への資金の流れをつかみ、テロを未然に防ごうと奔走する物語。
 主人公は、金融機関から米国財省の若き捜査官へ転向。
 仕事に時間をかければかけただけ結果が出せると信じ、身体を鍛える時間や、寝食の時間を削るというところまで自分を追い込む。
 そして、捜査チームに呼ばれ、物語は進む。
 テロの物語は、西側から見た物語。 反対側から見た実態はどうなんだろうと時々思う。
 この作者の作品で残ってるのは単行本のみなので、ここでおしまい。

作品:謀略上場 上・下 クリストファー・ライク

作品:謀略上場 上・下 ランダムハウス講談社文庫 2006
作者:クリストファー・ライク
内容:「BOOK」データベースより
 資金繰りが悪化している新興証券会社のCEOのギャヴァランは、ロシアの巨大IT企業“マーキュリー”のニューヨーク上場で主幹事の座を射止めた。 調達予定額は20億ドル。 喜びも束の間、“マーキュリー”の事業内容に虚偽があるという噂がネット上に広まる。 株式公開まであと1週間。自社の倒産と損害賠償訴訟を回避し、真相を探るため、ギャヴァランが送り込んだ親友はモスクワで消息を絶つ。 金融サスペンスの傑作。 文庫化!

 “マーキュリー”の醜聞をネット上に流していたデイ・トレーダーが何者かに銃殺され、事件現場に居合わせたギャヴァランはFBIから追われる身となる。 “マーキュリー”のCEOキーロフが仕組んだ巨大な国際謀略にはめられたと気づいたギャヴァランは、証拠を確保するため、元恋人のケイトと共に公認会計士のいるジュネーブへ旅立つ。 モスクワの友人を救出し、株式公開をストップして、市場を守ることはできるのか…。

メモ:
 金融サスペンスというのはあまり読んだことがないけれど、この作者の作品なら面白いかもと思って購入。
 主人公は、湾岸戦争で空爆に参加したパイロットという設定なのは、物語の最後の方で、フォックス・バットに乗せるためだけな気がする。
 暇つぶしにはちょうどいいかな。

欺瞞の法則 上・下 クリストファー・ライク

作品:欺瞞の法則 上・下 講談社文庫 2011
作者:クリストファー・ライク
内容:「BOOK」データベースより
 国境なき医師団の外科医、ジョナサン・ランサムは、雪山登山中の事故で、妻のエマを亡くす。 悲嘆にくれる彼が受け取ったエマ宛ての封書には、荷物の引換証が入っていた。 荷物をめぐり襲撃されたジョナサンは、エマの“別の顔”を知る。 謎の極小兵器。連続殺人。 新たな事件と暗殺者が、ジョナサンの元へしのびよる。

 鍵を握るのは、十万フランと装甲車、そしてカシミアセーター。 ジョナサンは殺人と国際テロの容疑者として追われながら、エマの真の姿を追及する。 浮上する、イランの核開発計画と、スイス銀行の大金輸送疑惑、そして飛行機墜落事故計画。 スイスの美しい自然を舞台にスピーディに描かれる、最上級の国際謀略小説。

メモ:
 作者は、東京生まれ、ロサンゼルス育ちで、現在はテキサスに在住。
 主人公は、国境なき医師団の外科医ジョナサン。 妻は看護師。 舞台はスイス。
 雪山登山中の事故で、妻のエマを亡くすところから、次から次へと物語が展開する。

 作者は、スイスで銀行勤めをした後に作家になったという経歴の持ち主。
 他の作品は、金融関係の作品が多いのは、内情に詳しいからかと。
 金融関係のはそれほど得意ではないが、面白そうなので注文しましょ。

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