オッさんの備忘録 (ぐだぐだな日々)

一日一麺・アル中ハイマのおッさんの備忘録 読んだ小説や食べたものなどをメモします

海外

スパイを連れた女 S・K・ウルフ

作品:スパイを連れた女 講談社文庫 1991
作者:S・K・ウルフ(?)
内容:「BOOK」データベースより
 ソ連の写真ジャーナリスト、ユーリ・クレバノフが西アフリカはボダンウエの米大使館に逃げ込んできたとき、それが世界を恐怖に突き落とす恐るべき国際謀略の幕明けと感じたものは誰もいなかった。 だが、青年の祖父は元ソ連首相、父はプラウダ編集長、そして彼のフィルムには奇妙なものが写っていたのだ。

メモ:
 ソ連のカメラマンが亡命するために冒頭米大使館に駆け込むところから物語は始まる。
 ただ駆け込めば亡命できるわけではなく、著名であったり、情報を持っていたりしなければ受け入れてはくれないのだとか。
 そしてこのカメラマンは元首相の孫ということで、亡命に向けて動き始める。

 この小説も600頁近くの厚い本。
 重たい...。

 その割に何というか内容に深みがないというか、CIAってこんなんだっけ?なところや、最後の落ちがこうはならないよな、なところもあり、なんとなく違和感が。

 話変わるが、作者のS・KのSはサラなんだそう。
 知らなんだ。  
 ちょとちがうんだよな~、こればっかりは。

スパイにされたスパイ ジョセフ・キャノン

作品:スパイにされたスパイ 文春文庫 2001
作者:ジョセフ・キャノン(US)
内容:「BOOK」データベースより
 1950年2月、雪のワシントンから忽然と消えた父。
 国務省高官だった父は非米活動調査委員会の喚問に進退窮まりソ連に亡命したのか?
 20年後、英国遊学中の息子ニックのもとに父から接触があった。 アメリカに帰りたい―と。
 妻子を捨てた身勝手な父への反発と肉親愛との相克に悩みながらも、ニックは父を求めてプラハへと旅立つ。

メモ:
 スパイ小説として読むと、アクションはほぼなく、少し毛色が違う印象だが、カテゴリはスパイ小説にします。

 国務省高官である主人公の父親が、ソ連に情報を渡していて、その疑惑に関して聴聞会が開かれ、問答をする場面から物語は始まる。
 その後、妻子を残して行方をくらまし、音信不通のまま時が過ぎ、20年後に人を介して連絡が来て、プラハまで会いに来てほしいと。
 舞台がプラハということで、行ってみたいカレル橋なども登場する。
 ただ、共産主義体制下の物語なので、監視国家なところや、国境警備など、とても暗い印象を受ける。

 それにしても700頁を超える作品は、重くてかなわない。
 本が割れるし。

 この作品は作者の2作目の作品で、最初の作品は、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞を受賞したそう。
 今どき賞の翻訳はこれでいいんだろうか?
 どうすっかな?

ナイト・エージェント マシュー・クワーク

作品:ナイト・エージェント ハーパーBOOKS文庫 2020
作者:マシュー・クワーク(US)
内容:「BOOK」データベースより
 FBI局員ピーターはホワイトハウスの危機管理室で緊急電話を取り次ぐ深夜番。 284日で入電は1度だけ。 誰が何のためにかけてくるのかも知らされていない。 そんなある晩、取り乱した若い女から電話がかかってくる。 「赤の台帳、オスプレイ、6日後」という暗号めいた伝言とこの番号を彼女に託した伯父夫妻は、同夜何者かに殺害されていた。 その日からピーターは国家レベルの陰謀に巻き込まれていき―。

メモ:
 深夜、かかってくることのないホワイトハウスの危機管理室で緊急電話を待つ日々を送る主人公。
 そこに1本の電話がかかってきて、物語は動き出す。

 悪くはないけれど、少し希望的願望の詰まった作品かな。
 この作者の翻訳作品はこの1作と、新書の1作のみ。
 色々と情報を持っているようなので、次の作品が続きそうなものだけどねぇ。

レッド・フォックス消ゆ アンソニー・ハイド

作品:レッド・フォックス消ゆ 文春文庫 1988
作者:アンソニー・ハイド(CA)
内容:「BOOK」データベースより
 20年前の恋人からの電報が発端で、フリー・ジャーナリストのロバート・ソーンは、元恋人の父親・カナダの毛皮商人の失踪事件の謎に巻きこまれてゆく。 手がかりを追ってヨーロッパ各地からレニングラードに至る捜査行は、同時に歴史の暗部をさかのぼる旅となる。 新たなる謎と意外な真相で息もつかせぬ傑作スパイ・ミステリー。

メモ:
 元新聞記者で、現在フリー・ジャーナリストでヴァージニア州シャールッツヴィル在住の主人公。
 元恋人から電報があり、至急電話を欲しいと。
 元恋人の父親が行方不明で、警察はあまりあてにできないから調べて欲しいということでカナダへ出向く。
 20年も前に振られた元恋人に頼まれたからといって、すぐに行くのか?というところはおいとかないと物語が進まない。

 ロシアに関係する物語で、歴史の講義みたいな印象もある。

 文庫で「台湾海峡をこえて」という作品があるが、舞台がねぇ。
 なのでこの1作で。

血の商人 ジョゼフ・マクアントニー 

作品:血の商人 新潮文庫 1990
作者:ジョゼフ・マクアントニー(UK)
内容:「BOOK」データベースより
 モントリオールへ向かうアムトラックの車内で男が変死した。 血友病の兆候もないのに、小さな切り傷がもとで失血死したのだ。 事件に興味を持った放送ジャーナリスト、ハガティは身辺に迫る危険を感じながら、マイアミの血液売買ルートを追う。 事件の焦点はグアテマラに暗躍する一人の男だった。 ハガティは全てを解明すべく、謎の美女エヴァと共にグアテマラへ飛ぶ・・・・・・。

メモ:
 翻訳タイトルのとおり、赤十字とかではなく、違法なのか合法なのか不明な血液の売買を商いとしている男の変死により、物語が動き出す。
 生活のために血液を売る貧しい人々と、血液製剤などを作るために多量な血液が必要な製薬会社があって、巨大なマーケットがあるというのは知らなかったな。 考えてみれば解る話なんだけど。
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